井上萬二造『白磁香合』重要無形文化財「白磁」保持者（人間国宝）共箱

美しい白磁釉を全体に施し、蓋全体に花紋が彫られております。＊（写真で撮るのが難しかったですが、実際に手に取ってみると彫りが繊細でとても美しいです） 
香合裏側に、染付で『萬二作』と署名されております。共箱は蓋表に『白磁香合』、蓋裏に『井上萬二作』として印が捺されております。付属の裂にも箱と同じ印が捺されております。栞付属しております。 
キズ、お直しございません。 
 
径7.4㎝　高さ3.3㎝　 
 
共箱。共裂。栞付属。 
 
美術家名鑑評価額290。＊写真⑦参照 
 
▢井上萬二（いのうえまんじ） 
昭和4年(1929)～ 
有田焼。白磁。有田生まれ。12代酒井田柿右衛門、奥川忠右衛門に師事し、白磁の技法を習得。のち佐賀県立有田窯業試験場に勤務しながら、独自に成形・釉薬の研究を行う。昭和33年(1958)より佐賀県展、38年より一水会、43年より日本伝統工芸展で入選・入賞を重ねる。54年卓越した技能者（現代の名工）として表彰を受ける。61年、佐賀県芸術文化功労章、62年、日本伝統工芸展で文部大臣賞受賞の他、受賞多数。平成7年(1995)、重要無形文化財『白磁』保持者（人間国宝）に認定される。9年に紫綬褒章、15年に旭日中授褒章を受章。海外でも精力的に活動を展開し、米国ペンシルバニア州立大学、ニューメキシコ州立大学美術学部で指導に当たり、後者は29年まで約35年に及ぶ。また各国で個展を開催、11年にはモナコでレニエ大公即位50周年記念個展を行う。日本工芸会参与。有田町名誉町民。 
 
【参考文献】 
茶道具の名工・作家名鑑　淡交社 
美術家名鑑　美術倶楽部 
 
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